このV-FETアンプも現状で音質的な不満はないものの、周波数特性があまり広 帯域とは言えず、最近の金田式のテーマである広帯域性を標榜するにはまだま だ研究の余地がありそうです。ここではまだどうするか決めてはいないのです が、これからの改良案を思いつくままに並べてみることにします。 |
定電流負荷によるNチャネルMOSFEソースフォロワー・ドライバー |
2SK215ソースフォロワードライバーを追加した回路図 |
ニフティーのFAV#6会議室、「はんだごて」でのM−NAOさんの#1264の発言 で頂いた助言は目から鱗でした。これに従って定電流源を負荷としたNチャネ ルMOSFETによるソースフォロワーでファイナルのV-FETをドライブする回路を 考えてみました。ここでは2SK215によるMOSFETを使っていますが、2SK79によ るV-FETもありそうです。そのまま置換えても大丈夫なようにソース電流は約 10mAとしています。 |
2SA607エミッタフォロワー・ドライバー追加[当初案] |
2SA607エミッタフォロワードライバーを追加した回路図 |
2SK82パラレルの入力容量は(Ciss‖μCrss)×2で表されますが4000pFにもなる ことが分りました。広帯域アンプとするにはこれを低インピーダンスドライブ することが必要です。オリジナルの回路ではPチャネルMOSFETによるソースフ ォロワーでV-FETをドライブしていたのですが寄生振動を起こしたりする不安 定さが出て現状は外してしまいました。 しかしオープンループでの周波数特性が、−3dBカットオフポイントで12kHzし かとれません。それで以前製作した2SK60/2SJ18の時安定に動作したトランジ スタ2SA607によるエミッタフォロワードライブを入れる案を当初考えました。 V-FETをAB2級のようにゲート電流を流してまでドライブする必要はありません が、この回路ではこの状態になったとき2SA607がカットオフしてしまうためう まくありません。それで実施するのをためらっていたのです。この時浮上して きたのが上のMOSFETと定電流源を使ったドライブ方法だったのです。 |
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